エストロゲンと骨吸収|閉経前後に骨が減る理由

エストロゲンと骨吸収|閉経前後に骨が減る理由

「閉経すると骨が弱くなる」と聞いたことがあっても、なぜ女性ホルモンの変化が骨にまで関係するのかは、意外と知られていません。

その鍵になるのが、女性ホルモンのひとつであるエストロゲンと、古くなった骨を壊す骨吸収という働きです。

骨は、一度できあがったら一生そのまま残る硬い組織ではありません。

私たちの体では、古くなった骨を壊す「骨吸収」と、新しい骨をつくる「骨形成」が絶えず行われ、骨全体が少しずつつくり替えられています。 

この骨の新陳代謝を調節する要素のひとつがエストロゲンです。

エストロゲンには骨吸収が過剰にならないように調節する働きがあり、閉経前後にエストロゲンが大きく減少すると、破骨細胞による骨吸収が骨形成を上回りやすくなることが知られています。 

そのため、閉経前後は女性の骨量が変化しやすい重要な時期です。

一方で、骨量が減少していても、初期には痛みなどの自覚症状がほとんどない場合があります。

「まだ痛くないから大丈夫」ではなく、年齢や閉経などの変化をきっかけに、食事・運動・検査を含めて骨の状態を意識することが大切です。

近年はさらに、エストロゲンの低下と腸内細菌、免疫、カルシウム吸収などをつなぐ「腸―骨軸」についても研究が進められています。 

ただし、腸内環境を整えれば閉経後の骨量減少を防げる、あるいは特定の食品を摂れば骨吸収を抑えられると確立されているわけではありません。

この記事では、エストロゲンと骨吸収の基本的な仕組み、閉経前後に骨が減りやすくなる理由、骨密度の確認方法、腸内細菌との研究まで、順を追って解説します。

 

骨吸収とは?骨がつくり替えられる仕組み

「骨吸収」という言葉には、「骨からカルシウムを吸収する」という少し分かりにくい響きがあります。

骨吸収とは、簡単にいうと古くなった骨の組織を壊し、その成分を体内へ戻す働きです。

骨吸収そのものは悪い現象ではありません。

古い骨を取り除き、その場所へ新しい骨をつくることで、骨は日々更新されています。

この一連の仕組みを骨リモデリングと呼びます。 

問題になるのは、骨吸収だけが必要以上に進み、骨形成が追いつかなくなった場合です。

 

破骨細胞と骨芽細胞|壊す働きとつくる働き

骨のつくり替えでは、主に2種類の細胞が重要な役割を担っています。

ひとつが破骨細胞です。

破骨細胞は古くなった骨を分解し、骨の中に含まれていたカルシウムなどを放出します。

もうひとつが骨芽細胞です。

骨芽細胞は、破骨細胞によって取り除かれた部分へ新しい骨の材料をつくり、骨形成を進めます。

骨を道路に例えるなら、破骨細胞は傷んだ道路を取り除く作業員で、骨芽細胞はその場所へ新しい道路をつくる作業員のようなものです。

道路を壊す作業だけが増えれば、穴が埋まる前に次の場所が壊れていきます。

骨でも同じように、骨吸収と骨形成のバランスが保たれることが重要です。

骨リモデリングでは、骨吸収のあとに骨形成が続く「カップリング」と呼ばれる仕組みがあります。 

若い成人では、この壊す働きとつくる働きが比較的つり合っています。

しかし、加齢やホルモン環境の変化などによって、吸収された骨を新しい骨で十分に埋められなくなると、骨量は徐々に減少します

エストロゲンの低下は、このバランスを骨吸収側へ傾ける重要な要因のひとつです。

 

骨吸収が必要な理由|カルシウムの貯蔵庫としての骨

「骨が減る原因なら、骨吸収は起こらないほうがよいのでは」と感じるかもしれません。

しかし、骨吸収は生命を維持するためにも必要な生理現象です。

骨には、体内のカルシウムの大部分が蓄えられています。

カルシウムというと骨や歯だけに必要なものと思われがちですが、実際には筋肉の収縮、神経の情報伝達、血液凝固などにも必要なミネラルです。

そのため、血液中のカルシウム濃度は一定の範囲に保つ必要があります。

食事から十分なカルシウムを得られない場合などには、必要に応じて骨に蓄えられたカルシウムが動員されます。

骨は、体を支える構造物であると同時に、カルシウムを蓄えて必要に応じて出し入れする貯蔵庫としての役割も持っているのです。

さらに、骨には日常生活の中で小さな損傷が生じます。

こうした部分を取り除き、新しい骨へ置き換えるためにも骨吸収は必要です。 

したがって、骨活の目的は「骨吸収をゼロにすること」ではありません。

骨吸収と骨形成が適切な範囲で保たれることが大切です。

 

エストロゲンが骨吸収に関わる仕組み

エストロゲンは、月経や妊娠など女性の生殖機能に関係するホルモンとしてよく知られています。

しかし、その働きは生殖器だけに限られません。

骨、血管、脳などさまざまな組織にエストロゲン受容体が存在し、エストロゲンは骨代謝を調節する重要なホルモンのひとつでもあります。 

特に骨では、破骨細胞が必要以上に増えたり長く働いたりしないように調節する作用に関係しています。

そのため、閉経によってエストロゲンが減少すると、骨のつくり替え方にも大きな変化が生じます。

 

エストロゲンが骨代謝に働きかける流れ

エストロゲンと骨吸収の関係を理解するときに重要なのが、RANK・RANKL・OPGと呼ばれる仕組みです。

RANKLは、破骨細胞のもとになる細胞へ「破骨細胞へ成長して働きなさい」という方向の信号を送る分子です。

RANKLが破骨細胞系の細胞にあるRANKへ結合すると、破骨細胞への分化や活性化が進みます。

一方、OPGはRANKLを受け止める「おとり」のような役割を持ち、RANKLがRANKへ結合するのを抑える方向に働きます。

エストロゲンは、この仕組みを含む複数の経路を通して、破骨細胞の形成・活性・寿命を抑える方向に関係していることがわかっています。 

整理すると次のようになります。

状態

骨代謝で起こりやすい変化

エストロゲンが保たれている

破骨細胞の形成や活動が過度にならないよう調節される

エストロゲンが低下する

RANKLなどを介した破骨細胞の形成・活性が高まりやすくなる

骨吸収が骨形成を上回る

骨量が減少しやすくなる

研究では、エストロゲンがRANKLの産生を抑え、OPGの産生を高める方向に作用することや、破骨細胞の寿命にも関係することが報告されています。 

さらに、TNF-αやIL-1、IL-6など、骨吸収に関係する免疫系のシグナルにもエストロゲンが関わると考えられています。 

つまり、エストロゲンは単独の経路だけで骨を守っているわけではありません。

破骨細胞そのもの、骨芽細胞や骨細胞、免疫系などへ複数の経路から働きかけ、骨代謝全体を調節していると考えられています。

女性の骨量が変わるタイミング

女性の骨量は、一生を通して一定ではありません。

子どもから思春期にかけて骨量は大きく増え、10代後半から20歳前後にかけて最大骨量へ近づいていきます。

その後は比較的安定した時期を経て、年齢とともに少しずつ骨量が減少していきます。

そして女性にとって大きな転換点になるのが閉経前後です。

閉経に近づくと卵巣機能が変化し、エストロゲンの分泌量が大きく低下します。

このホルモン変化に伴って骨代謝も変化し、それまでより骨吸収が進みやすくなります。 

骨量の変化を大まかに整理すると、次のように考えられます。

時期

骨量の特徴

成長期

骨量が大きく増える

若年成人期

最大骨量に到達し、比較的維持される

閉経前

加齢に伴う変化が徐々に始まる

閉経移行期〜閉経後

エストロゲン低下に伴い骨吸収が高まりやすい

高齢期

加齢による骨形成能力の低下なども重なりやすい

ただし、骨量が減り始める年齢や速度には個人差があります。

遺伝、体格、運動、食事、喫煙、飲酒、病気、薬剤なども骨の状態に関係するため、「閉経したら全員が同じ速度で骨量を失う」ということではありません

閉経前後に骨量の減少が加速する背景

閉経前後に骨量減少が目立ちやすくなる中心的な要因が、エストロゲンの急激な低下です。

エストロゲンが十分にある時期には、破骨細胞の働きを抑える複数の仕組みが働いています。

ところがエストロゲンが減ると、その抑制が弱くなります。

RANKLを介した破骨細胞の形成が進みやすくなり、破骨細胞の活動や寿命も変化することで、骨吸収が急速に高まる方向へ骨代謝が傾きます。 

骨形成も骨吸収に続いて高まる場合がありますが、骨吸収で失われる量を十分に補いきれないと、1回の骨リモデリングごとに少しずつ骨が減っていきます。

この「壊す量」と「つくる量」の差が積み重なることが、閉経後に骨量が低下していく重要な仕組みです。 

レビューでは、閉経後のエストロゲン低下に伴う比較的急速な骨量減少が一定期間続き、その後は減少速度が緩やかになることも示されています。 

ただし、閉経だけで骨の状態が決まるわけではありません。

閉経前からカルシウムやビタミンDが不足している。

運動習慣が少ない。

体重が極端に少ない。

喫煙習慣がある。

骨量へ影響する薬を長期間使用している。

こうした条件が重なれば、骨の健康についてより注意が必要になる場合があります。

だからこそ骨活は、閉経してから突然始めるというより、閉経前から食事・運動・骨の状態を意識することが大切です。

 

骨吸収が進んだときに起こることと、確かめ方

骨吸収が骨形成を上回る状態が長く続くと、骨量が徐々に低下していきます。

さらに骨の微細な構造なども変化し、骨の強さが低下すると、骨折しやすい状態につながることがあります。

しかし、骨量が減っていく途中で「骨が減っている」と自分で感じることはほとんどありません。

そこで重要になるのが、自覚症状だけに頼らず、必要に応じて検査で確認することです。

 

自覚症状が出にくいという特徴

高血圧なら血圧計で数字を見ることができます。

血糖値も血液検査で確認できます。

一方、骨密度は自宅で見た目から判断することができません。

骨量が少しずつ減っていても、

「骨が痛い」

「骨が軽くなった」

といった分かりやすい症状が現れるとは限りません。

そのため骨粗鬆症は、骨折をして初めて骨の弱さに気づくことがある病気でもあります。

背骨の椎体骨折では、本人が明確な骨折と気づかない場合もあります。

複数の椎体骨折が重なると、身長が低くなる、背中が曲がるなどの変化につながることがあります。

つまり、「痛みがないから骨量は十分」とは判断できません。

とくに閉経後の女性や、骨粗鬆症の危険因子がある方では、症状がなくても自分の骨の状態を知っておくことに意味があります。

骨密度検査という確かめ方

骨の状態を調べる代表的な方法が骨密度検査です。

骨密度とは、一定の面積や体積の骨に、どの程度の骨ミネラルが含まれているかを評価する指標です。

代表的な検査としてDXA法があります。

DXAでは、微量のX線を利用して腰椎や大腿骨近位部などの骨密度を測定します。

骨粗鬆症の診断では、骨密度だけでなく、脆弱性骨折の有無なども含めて判断されます。

つまり、健康食品を摂っているかどうかや、自分では元気だと感じるかどうかではなく、必要な場合には客観的な検査で確認することが大切です。

特に、

閉経後で骨密度を測ったことがない。

身長が以前より低くなった。

軽い転倒で骨折したことがある。

家族に骨粗鬆症や大腿骨近位部骨折の人がいる。

長期間ステロイド薬を使用している。

医師から検査をすすめられた。

といった場合は、医療機関で相談するとよいでしょう。

検査結果が低かった場合も、食事だけで自己流に対応せず、医師による評価や必要な治療を優先することが重要です。

骨吸収と腸内細菌|研究が進められている領域

骨吸収というと、骨だけの中で起こる現象のように思えます。

しかし近年は、腸内細菌、免疫、腸管バリア、短鎖脂肪酸、カルシウム吸収などと骨代謝との関係が研究されています。 

このような腸と骨との相互関係は、「腸―骨軸」「gut-bone axis」などと呼ばれることがあります。

ただし、この分野では動物や細胞を使った研究も多く、ヒトでの因果関係や介入効果については、まだ十分に確立されていない部分があります。

そのため、腸内環境を変えれば閉経後の骨量減少を防げる、と単純につなげないことが重要です。

エストロゲンの低下による骨量減少と腸内細菌の関係

閉経後骨粗鬆症と腸内細菌との関係では、エストロゲンの低下によって腸管や免疫系に変化が起こり、それが骨代謝へ影響する可能性が研究されています。

動物研究では、エストロゲン欠乏モデルにおいて、腸内細菌、腸管バリア、免疫系の変化と骨量減少との関係が報告されています。 

考えられている経路のひとつが免疫系を介した骨吸収です。

腸管の環境が変化すると、免疫細胞や炎症性サイトカインの状態にも影響し、それらがRANKLなどを介して破骨細胞の形成に関わる可能性があります。 

また、腸内細菌が食物繊維や一部のオリゴ糖などを発酵すると、酢酸、プロピオン酸、酪酸などの短鎖脂肪酸が作られます。

短鎖脂肪酸と免疫調節、カルシウム吸収、骨代謝との関係についても研究されています。 

ただし、多くの仕組みは動物実験や基礎研究で詳しく検討されている段階です。

「短鎖脂肪酸を増やせば骨吸収が止まる」「善玉菌を増やせば閉経後の骨量低下を防げる」ことがヒトで確立されているわけではありません。

腸内細菌と骨との関係は、これから研究が進む領域として捉えるのが適切です。

カルシウムを受け取る側としての腸

骨を支えるうえでカルシウムが重要であることはよく知られています。

しかし、食品に含まれるカルシウムを食べたからといって、その量がすべて体内へ吸収されるわけではありません。

カルシウムは主に腸管から吸収されます。

その吸収にはビタミンDの状態、年齢、摂取量、食品の種類など複数の要因が関係しています。

つまり、骨活では「カルシウムを何mg食べたか」と「実際にどれだけ吸収されたか」は別の話として考える必要があります。

腸内細菌との関連では、一部のプレバイオティクスが腸内細菌によって発酵され、腸管内のpHや短鎖脂肪酸などを介してミネラル吸収へ影響する可能性が研究されています。 

一部のヒト研究では、特定のイヌリン型フルクタンなどとカルシウム吸収との関係が報告されています。

ただし、対象者、成分、量、期間によって研究結果は異なります。

そのため、「プレバイオティクスならカルシウム吸収を必ず高める」とまとめることはできません

また、「腸内環境がよい人ほど必ず骨密度が高い」と単純に判断できるものでもありません。

まず骨活の基本となるのは、カルシウムやビタミンD、たんぱく質などを含む食事と運動です。

そのうえで腸内細菌へ届く食物繊維などを幅広く取り入れることを考えるのが自然でしょう。

菌そのものを摂る方法と、腸内細菌が利用する成分を摂る方法の違いについては、プレバイオティクスとプロバイオティクスの違いを解説も参考にしてください。

プレバイオティクスを含む食品については、プレバイオティクスを含む食品一覧と効果的な摂り方で詳しく紹介しています。

ケストース(1-ケストース)の位置づけ

腸内細菌に利用される食品成分のひとつとして研究されているのが1-ケストースです。

1-ケストースは、フラクトオリゴ糖を構成する3糖のひとつで、グルコース1分子とフルクトース2分子からできています。

人の消化酵素では分解されにくく、大腸まで届いて一部の腸内細菌に利用されることから、プレバイオティクスとして研究されています。

ここで重要なのは、1-ケストースとエストロゲン、骨吸収を直接結びつけないことです。

現在研究されている内容を整理すると、位置づけは次のようになります。

成分・要素

骨との基本的な位置づけ

エストロゲン

骨吸収を含む骨代謝の調節に関わるホルモン

カルシウム

骨を構成する主要なミネラル

ビタミンD

腸管でのカルシウム吸収などに関わる

運動

骨へ力学的な刺激を与える

プレバイオティクス

腸内細菌に選択的に利用される基質

1-ケストース

プレバイオティクスとして腸内細菌との関係が研究されている食品成分

つまり、1-ケストースはエストロゲンの代わりになるものではありません

また、1-ケストースが破骨細胞の働きを直接抑える、閉経による骨量減少を防ぐ、骨密度を高めるといった作用が、ヒトで十分に確立されているわけでもありません。

一方、プレバイオティクス全体では、腸内細菌による発酵やカルシウムなどのミネラル吸収、骨との関係について研究されています。 

しかし、プレバイオティクスにはさまざまな種類があり、研究で用いられた成分も異なります。

そのため、

「あるプレバイオティクスで結果が報告された」

ことと、

「高純度1-ケストースにも同じ結果がある」

ことは分けて考える必要があります。

1-ケストースを取り入れる場合は、骨を直接支える成分としてではなく、腸内細菌に利用される食品成分を食生活へ取り入れる選択肢のひとつと捉えるのが適切です。

また、「高純度」という言葉は、骨吸収への作用が強いことや、骨密度への効果が高いことを意味するものではありません。

高純度であることは、複数の糖質が混ざった素材と比べて、どの成分を摂取しているのか把握しやすいという特徴として考えることができます。

1-ケストースについてさらに詳しく知りたい方は、専門家が解説|ケストースとは?研究が進むオリゴ糖の基礎知識も参考にしてください。

まとめ|骨吸収は年齢とともに変わる働きとして知っておく

骨吸収という言葉には、「骨を壊す悪い働き」という印象があるかもしれません。

しかし、骨吸収は古い骨を取り除き、新しい骨へつくり替えるために必要な正常な骨リモデリングの一部です。 

大切なのは、骨吸収をなくすことではなく、骨吸収と骨形成のバランスです。

エストロゲンは、このバランスを調節する重要なホルモンのひとつです。

エストロゲンが保たれている時期には、RANKL・OPGをはじめとする複数の仕組みを介して、破骨細胞が過剰に形成・活性化しないよう調節されています。 

ところが閉経前後になると、エストロゲンが大きく低下します。

その結果、破骨細胞の形成や働きが高まり、骨吸収が骨形成を上回りやすくなることが、閉経後に骨量が減少する重要な理由です。 

骨の状態を考えるときに覚えておきたいのは、次のようなポイントです。

  • 骨では骨吸収と骨形成が一生くり返されている 
  • エストロゲンは骨吸収が過剰にならないよう調節する働きに関係している 
  • 閉経前後にはエストロゲンが低下し、骨吸収が高まりやすくなる 
  • 骨量が減っていても、初期には自覚症状が出にくい 
  • 必要に応じて骨密度検査で客観的に確認する 
  • 骨の健康はカルシウムだけでなく、ビタミンD、たんぱく質、運動なども含めて考える 
  • 腸内細菌と骨代謝の関係は研究されているが、まだ確立されていない部分も多い 

近年は、エストロゲンの低下による骨量減少と、腸内細菌や免疫、腸管バリア、短鎖脂肪酸などとの関係について研究が進められています。 

一部のプレバイオティクスについても、腸内細菌による発酵とカルシウムなどのミネラル吸収との関係が調べられています。 

一方で、腸活をすればエストロゲン低下による骨量減少を防げる、プレバイオティクスを摂れば骨吸収を抑えられると断定できる段階ではありません

1-ケストースについても同じです。

1-ケストースは、腸内細菌に利用されるプレバイオティクスとして研究されている食品成分ですが、閉経後の骨吸収を抑える、骨密度を上げる、骨粗鬆症を予防する目的の成分として確立されているわけではありません

だからこそ、骨活では特定の食品だけに頼らないことが重要です。

カルシウムを含む食品を食べる。

魚などからビタミンDを摂る。

たんぱく質を確保する。

適度に体を動かす。

必要な年代になったら骨密度を確認する。

そして、腸内環境を意識するなら、野菜、豆類、穀類などを含む幅広い食生活を基本に、必要に応じてプレバイオティクスという選択肢を考える。

骨吸収は「止めるべき悪い働き」ではなく、年齢やホルモンによってバランスが変化する生理的な働きとして理解することが大切です。

閉経は誰にでも同じ骨量変化を起こすわけではありませんが、骨について考え始める大きなきっかけになります。

今の骨の状態を知り、これから先の骨を支える生活を始めることが、無理なく続けられる骨活につながります。

※本記事は、エストロゲン、骨代謝、栄養、腸内環境に関する一般的な情報提供を目的としています。

※特定の食品、プレバイオティクス、フラクトオリゴ糖、1-ケストースなどによる骨吸収抑制、骨密度上昇、骨粗鬆症の予防・治療、カルシウム吸収促進などの効果を示すものではありません。

※閉経後の骨量低下が心配な場合、骨折歴がある場合、身長低下が気になる場合、骨粗鬆症の治療中の場合などは、食品や健康食品だけで対応せず医療機関へご相談ください。

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