腸活に白湯|朝の一杯の飲み方
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朝晩の空気がひんやりしてくると、冷たい水より温かい飲みものが恋しくなります。
腸活のために、朝いちばんに白湯を飲む習慣を始めた方もいるのではないでしょうか。
白湯は手軽で、続けやすい習慣です。
一方で、「デトックスになる」「代謝が上がる」といった言葉もよく見かけますが、研究で確かめられている範囲は、実はそれほど広くありません。
また、白湯そのものには、腸内細菌のエサになる成分は含まれていません。
この記事では、白湯が腸活の何を助けるのか、肌寒い季節の飲み方、よくいわれる効果の確からしさ、そして白湯だけでは足りない部分の補い方を順に整理します。
白湯は、腸活の何を助けるのか

白湯が腸活に関わるのは、主に「朝の流れをつくること」と「水分をとること」の2つの面です。まずは白湯とは何かから確認します。
白湯とは|一度沸かして冷ましたお湯
白湯(さゆ)は、辞書では「沸かしただけで、何もまぜないで飲む湯」と説明されています。
お茶やコーヒーと違って、カフェインも糖分も含みません。
一般には、水を一度沸かし、飲みやすい温度まで冷ましたものを指して「白湯」と呼ぶことが多いようです。
常温の水との違いは、一度沸騰させていること。沸かしたてのお湯との違いは、冷ましてから飲むことです。
中身はただの水なので、白湯の役割は「温かい水分」をとることと考えるとわかりやすいでしょう。
朝の一杯が、胃から腸へ動きを伝えるきっかけに
食べものが胃に入ると、大腸の動きも刺激されることが知られています。
MSDマニュアル家庭版では、この仕組みをふまえて、毎日同じ時間、できれば朝食の15〜45分後に排便を試みることがすすめられています。
ただし、ここで挙げられているのは「食べものの摂取」です。白湯を1杯飲むだけで大腸の動きがどの程度変わるかを確かめたヒトの研究は、本記事の執筆にあたって確認できませんでした。
そのため、白湯は単独で腸を動かすものというより、起きて白湯を飲み、朝食をとり、トイレの時間をつくるという朝の流れの、最初の一歩と捉えるのが現実的です。
冷えた朝でも口にしやすい温かい一杯は、朝食までの流れをつくるきっかけとして取り入れやすいものです。
便のやわらかさに関わる水分
MSDマニュアル家庭版では、体の水分が不足すると、体は便からより多くの水分を吸収しようとするため、便が出にくくなると説明されています。
また、食物繊維は便の中に水分を保ち、便の量を増やすことで排便を助けるとされ、十分な水分とともにとる必要があるとも書かれています。
一方、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、水の摂取と便秘についていくつかの研究があるものの、結果は必ずしも一致していないとされています。
つまり、水分が足りない状態は避けたいものの、「たくさん飲むほど便通がよくなる」とまでは言えないということです。
便秘が続く場合や、腹痛、血便、体重の減少などをともなう場合は、白湯で様子を見続けず、医療機関に相談してください。
肌寒くなる季節の、白湯の飲み方

白湯の飲み方に、決まったルールはありません。ここでは、無理なく続けるための目安を整理します。
作り方と温度の目安
作り方はシンプルで、やかんや電気ケトルで水を沸騰させ、飲みやすい温度まで冷ますだけです。
浜松市の水道の案内では、水道水を沸かすと塩素のにおいがやわらぐことが期待できる一方、塩素による消毒の効果もなくなるため、早めに使うよう呼びかけています。作り置きせず、その都度沸かすと安心です。
沸騰を何分続けるとよいかについては、公的な目安を確認できなかったため、本記事では示していません。
電子レンジで温める場合は「突沸(とっぷつ)」に注意しましょう。製品評価技術基盤機構(NITE)は、水などの飲みものが突然沸騰して飛び散り、やけどにつながる事故を紹介し、加熱時間を控えめにする、口の広いカップを使う、加熱しすぎたときはしばらく冷ましてから取り出す、といった注意を呼びかけています。
気をつけたいのは、熱すぎる状態で飲まないことです。
世界保健機関(WHO)の国際がん研究機関(IARC)は2016年、65℃を超える「非常に熱い飲みもの」を飲むことを、食道がんとの関連から「おそらく発がん性がある」グループに分類しました。
これは飲みものの種類ではなく、温度に注目した評価です。
沸かしたてをすぐに飲まず、口に含んで熱いと感じない程度まで冷ましてから、少しずつ飲むようにしましょう。
「何℃が腸によい」という温度を示した研究は、本記事の執筆にあたって確認できませんでした。やけどをしない、心地よく飲める温度を目安にしてください。
飲むタイミング|起床後・食事中・寝る前
環境省が紹介している「健康のため水を飲もう」推進運動では、「目覚めの一杯、寝る前の一杯」が呼びかけられています。
就寝中は水分をとらないため、起きたときと寝る前は、水分補給を意識したいタイミングとされています。
- 起床後:朝の流れをつくる最初の一杯として。朝食とセットにする
- 食事中:食物繊維の多い食事と一緒に、水分もとる
- 寝る前:少量をゆっくり。多く飲みすぎない
ただし、寝る前は量に注意が必要です。
千葉県立佐原病院の資料では、夜間頻尿の診療ガイドラインをもとに、自分でできる対策として「夜間の過剰な水分摂取を避ける」ことが挙げられています。
夜中にトイレで何度も目が覚める方は、寝る前の量を控えめにし、気になる場合は医療機関に相談しましょう。
白湯以外の飲みものも含めた選び方は、腸活ドリンクの選び方と飲むタイミングも参考にしてください。
1回の量と、飲みすぎに気をつけたい人
1回の量は、コップ1杯程度を目安にします。一度にがぶ飲みせず、少しずつ口に含むように、時間をかけて飲むと続けやすいでしょう。
なお、日本人の食事摂取基準(2025年版)では、水については必要な量を算定するための情報が十分でないとして、1日の目安量は定められていません。
同じ資料では、日本人がとる水分の約半分は、ごはんや麺類などの食べものから得ているという報告も紹介されています。白湯だけで水分量を考える必要はありません。
MSDマニュアル家庭版によると、腎臓などが正常に働いていれば、多めに水を飲んでも余分な水分は尿として排出されやすいとされています。
一方で、心臓や腎臓、肝臓の病気がある人は、水分が体にたまりやすいことがあると説明されています。
心臓や腎臓の病気などで医師から水分量の指示を受けている方は、白湯を習慣にする前に、その指示を優先してください。
白湯でよくいわれる効果、どこまで確かめられている?

白湯には、さまざまな効果がうたわれることがあります。ここでは、研究で確かめられていることと、まだ言えないことを分けて見ていきます。
「デトックス」「代謝が上がる」は言い切れない
水は、栄養素を運んだり、老廃物を排泄したりするための溶媒として働いていることが、食事摂取基準でも説明されています。
ただし、それは水全般の働きです。白湯にすることで、ふつうの水より老廃物の排出が進むことを示したヒトの研究は、本記事の執筆にあたって確認できませんでした。
「代謝が上がる」については、水を飲んだあとのエネルギー消費を調べた研究があります。
2003年にドイツで行われた研究では、健康な14人が500mLの水を飲んだあと、エネルギー消費量が増えたと報告されました。ただし、増えた分のおよそ4割は、室温(22℃)の水を体温まで温めるためのものと説明されています。
一方、2006年にスイスで行われた別の研究では、室温の水を飲んでもエネルギー消費量は増えず、3℃に冷やした水で小さな増加がみられたのみでした。
このように研究結果は一致しておらず、どちらも白湯を調べたものではありません。白湯で代謝が上がる、とは言い切れないのが現状です。
お腹を温める作用は、飲んだあとの一時的なもの
温かい飲みものを飲むと、お腹のあたりがじんわり温かく感じられます。
1988年に発表された、健康な6人を対象に行われた研究では、50℃の飲みものを飲んだあと、胃の中の温度は約1分で最高(平均43℃)になりました。
しかしその後、20〜30分ほどで体温と同じ程度に戻ったと報告されています。
人数の少ない研究ではありますが、飲みものによる温かさは、長く続くものではないと考えられます。
白湯は「体を温め続けるもの」ではなく、冷たい飲みものの代わりに選べる、体にやさしい一杯と捉えておくとよいでしょう。
入浴や服装なども含めた温め方については、腸の冷えを取る方法|温める習慣と内側からの整え方も参考にしてください。
白湯そのものは、腸内細菌のエサにならない
腸内細菌の多くは大腸にすんでいて、消化・吸収されずに大腸まで届いた食物繊維や一部の糖質を利用しています。
一方、白湯は水を沸かしただけのものです。食物繊維も糖質も含まないため、白湯を飲むことで腸内細菌にエサが届くわけではありません。
白湯は水分をとる手段としては役立ちますが、腸内細菌を「育てる」材料は、食事など別のところから足す必要があります。
白湯の習慣に「菌を育てる」視点を足す
白湯で朝の流れをつくったら、次は腸内細菌のエサになるものを食事で補っていきましょう。
朝の白湯と一緒にとりたい朝食
朝の白湯を生かすには、そのあとの朝食が大切です。先に紹介したように、排便を試みるタイミングとしてすすめられているのは「朝食のあと」でした。
朝食では、食物繊維を含む食品を1品でも加えることを意識しましょう。
たとえば、納豆、オートミールや麦ごはん、具だくさんの味噌汁、きのこ、果物などは、朝食に取り入れやすい食品です。
厚生労働省の日本人の食事摂取基準(2025年版)では、食物繊維の目標量を18〜64歳の男性で1日20〜22g以上(年齢区分により異なる)、女性で1日18g以上としています。
一方で、同じ資料によると日本人成人の摂取量の中央値は1日13.3gで、多くの人で目標量に届いていないのが実情です。
朝食で少し、昼食と夕食でも少し、と1日を通して積み重ねていくことが現実的です。
かさを増やさずに「菌のエサ」を足すという発想
とはいえ、朝は食欲がなく、たくさん食べられないという方も多いはずです。
そこで考えたいのが、食事の量(かさ)を大きく増やさずに、腸内細菌が利用できる成分を少量足すという発想です。
腸内の微生物に選択的に利用され、健康上の利益につながる成分は「プレバイオティクス」と呼ばれ、一部のオリゴ糖などが研究されています。
ただし食事摂取基準では、通常の食品に含まれる食物繊維と同じ健康上の利益を、サプリメント等でとった場合にも期待できる保証はない、と述べられています。
あくまで食事の土台を整えたうえで、足りない分を補う位置づけで考えましょう。
少量から続けやすい高純度1-ケストース
少量から取り入れやすい「菌のエサ」のひとつが、1-ケストースです。
1-ケストースは、フラクトオリゴ糖の中で最も小さい成分(三糖)で、プレバイオティクスとして研究が進められています。
健康な成人7人の便を使った試験管内の研究では、1-ケストースを加えた条件で、ビフィズス菌の一種(Bifidobacterium longum)が多くなったことが報告されています。
ただし、これは人が実際に摂取した試験ではなく、白湯と組み合わせたときの作用を調べたものでもありません。
ケストースラボで扱うケストースは純度99%以上の結晶タイプで、1包3gの粉末です。甘さは砂糖の約30%と控えめで、水やヨーグルトなどに溶かして取り入れられます。
一度に多くとるとお腹が張ることがあるため、商品ページでは、お腹が敏感な方は半量(1.5g)から始めることが案内されています。
白湯で水分を、食事と1-ケストースで「菌のエサ」を、と役割を分けて考えると、朝の習慣を組み立てやすくなります。
まとめ|白湯は腸活の入口、育てる材料は別に足す

白湯は、何もまぜないシンプルな温かい水分です。肌寒くなる季節でも口にしやすく、朝の流れをつくるきっかけとして取り入れやすい習慣です。
一方で、「デトックス」「代謝が上がる」といった効果は研究で確かめられておらず、お腹を温める作用も一時的なものと考えられます。
- 白湯は朝食とセットにして、朝の流れをつくる一杯に
- 熱すぎる温度は避け、冷ましてから少しずつ飲む
- 寝る前は量を控えめに。水分制限のある方は医師の指示を優先する
- 白湯そのものは腸内細菌のエサにならない
- 食物繊維やオリゴ糖など「菌のエサ」は、食事などで別に足す
白湯は腸活の入口。腸内細菌を育てる材料は、食事の中で別に足していくという考え方で、無理なく続けていきましょう。
※本記事は、白湯や腸活に関する一般的な情報提供を目的としています。
※白湯や1-ケストースによる便通、腸内環境、代謝などへの効果を示すものではありません。
※心臓・腎臓などの病気で水分量の指示を受けている方、治療中の方は、医師の指示に従ってください。便秘や腹痛が続く場合、血便がある場合は医療機関にご相談ください。


